白兎と雪狼の、果てなき旅路

ドライブやドライブや写真撮影を趣味とし、その他、HSPやAセクシャル、イジメ。精神的・心理的なことについて綴っていきます。

【車・趣味】秋の新潟 ~ジェットフォイルで乗り込む佐渡ヶ島~

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 数ヶ月振りとなる夜勤を終え、昼間帯を思いっきり眠りこけておりました。

 昨晩から今朝まで気温が大きく下がり、吐く息もすっかり白くなってきました。冬の三種の神器、コタツとファンヒーター、電気毛布を事前に用意しておいたお陰で昼過ぎまでヌクヌクしていた【やさぐれ紳士】白兎です。

 

 

 皆さん、こんばんは。如何お過ごしでしょうか。

 

 

 さて今回は、新潟旅行の続きとなります。

 新潟の名所巡りを終え、宿に着いた私たちは道中の疲れを感じながらも深い眠りに至ることは叶いませんでした。こういう時の高揚感は、簡単に静まるものではないと改めて実感するのでした。

 その翌日、サプライズとも言えるさらなる旅路に着くこととなりました。

 

 新潟旅行第二弾、佐渡ヶ島編を綴って参ります。

 

 

 

 

 

 地元にはない、船の出る港

 

 

 台風12号が予想進路を外れ、大した弊害もなく迎えた翌朝。

 台風も然ることながら、刺激された秋雨前線の活動次第では大雨になる恐れもあり、旅行一週間前から天気予報が気になって仕方がありませんでした。

 何故なら、今回のメインイベントとなる計画が台無しになる可能性があった為でした。

 

 寝床から起き上がり、睡眠不足で重い身体で窓の外を見ると。

 そこには晴れとは行かずとも、風も穏やかで雨も明け方に降った様子が広がっていました。

 

 これなら、行ける。

 

 朝食を各々終えた私たちは早速合流し、早い時間に出立する乗り物が待つ場所へと車を走らせました。

 

 辿り着いたのは、伊豆やその他の地でも見てきた漁港とは違う、物資が行き交いする所でした。朝早くにも拘らず自家用車やバスが往来し、何かと忙しさを醸し出しています。

 その名も、佐渡汽船ターミナル。私には聞き慣れない言葉が並んでいましたが、港には貨物船や漁船といった、様々な船が停泊。或いは出港したり帰港していました。

 

 ひとまず、それぞれの愛車を専用の駐車場に止めます。時間があった為、愛車の撮影会を簡単に開催。

 

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 立体駐車場内も薄暗く、外も雲に覆われていたいました。それが功を奏し、ほぼ真逆とも言えるボディカラーの愛車たちを白飛びなく、加工も必要なく撮影できました。

 

 数枚シャッターを切った所で、時間が迫ってきました。場所を移動します。

 

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 やってきたのは、旅客船の乗り場。どこかレトロと言うか、バブル期のかつての賑わいと現代が入り交じるような、不思議な空間。

 

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 どこか味わい深ささえ思わせるオブジェも、旅心をくすぐられます。

 

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 建物内を一通り散策し終え、いよいよその時間がやって参りました。

 

 小さい頃から、母より乗ったことがあると自慢された船。

 ジェットフォイルへ乗船すべく、はやる足を宥めながら向かいます。

 

 

 水上を駆けるジェット機、ジェットフォイル

 

 

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 航空機メーカーとして名高い、ボーイング社の刻印入の船。それだけでもとてるつもない違和感、それ以上にメカ好きにはたまらない感情の躍動を齎すこの船。

 

 ボーイング929「ジェットフォイル」。水上を航行する船でありながら、推進にはガスタービンを用いたウォータージェット推進という方法で海を行きます。

 停泊時や低速では通常の船と同じで、戦隊の浮力で浮かび航行します。しかし違うのは、この機体が船でありながら「ジェット機」に分類されていることにあります。

 

 

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 乗船していると見ることはできませんが、船の底に翼と呼べる部位が存在しています。

 これが船の速度が上がると共に揚力を得、船体そのものが浮き上がって最終的にはこの翼だけで航行します。

 その速度、時速換算で約80キロ。自動車で高速道路を巡行するのとほぼ同じ速度で、海を駆け抜けていきます。通常の旅客船では2時間半掛かる新潟ー佐渡間を半分以下の一時間の船旅で収まることを約束しています。

 そんな速度で海を走って大丈夫なのか、という問題も、精密に制御されたアクチュエーターやショックアブソーバーが横風や波の衝撃を適度に吸収することで、高速航行を実現します。

 

 私自身、車は様々な車種や中型トラックに始まり。飛行機、戦艦(修学旅行時に乗船)、ヘリコプター(業務にて搭乗)と様々な乗り物に乗って参りましたが、船は今回が初めてでした。

 それがこのような素敵仕様に塗れた高速船に乗れる日が来るとは、夢にも思いませんでした。

 

 座席に腰を降ろし、シートベルトを締めると、ガスタービンが気分を盛り上げる景気の良い音を吼えるように奏でました。

 HSPであり、特に聴覚が敏感なことに。そして幼少期よりガンダムに触れてきたことからメカ好きな自分に感謝しつつ。

 

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 港に停泊する数々の船に別れを告げるように、我々が乗るジェットフォイルは発進していきました。

 この日は台風一過ということもあり海も荒れており、最高速度75キロが限界でしたが、見渡す限り海しかない所を駆け抜けていく爽快感は凄まじいものがありました。

 船旅をまったりと過ごすには向きませんが、洗練され培われた機会的技術の結晶たる機体に乗ることは、メカ好きには誉れ高きことです。

 荒れた波もものともしないアクチュエーターやショックアブソーバーは横揺れも最低限にまで軽減しましたが、この日は流石に不規則な揺れが断続しました。

 それでも翼で滑走するかのように海を行くジェットフォイルは、新鮮さと高揚感を齎すには十分でした。

 

 初の船旅を堪能する間もなく。

 

 目的地である、佐渡ヶ島両津港に着岸しました。

 

 

 

 初、佐渡ヶ島へ上陸

 

 佐渡ヶ島に到着した頃には、道中での暗い雲はどこへやら。

 青空が広がり、日差しの暑ささえ感じさせていました。

 

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 私たちを一時間と少しで、日本で第二位の離島まで連れてきてくれた船にお別れを告げ。

 初となる、佐渡ヶ島への上陸を果たしました。

 寝不足がたたり若干グロッキーになった私でしたが、ここからは一日の流れが一段と早くなることとなります。

 

 佐渡ヶ島は離島としては破格の大きさで、一周するにはそれなりの日数を掛けなければなりません。

 そこを名所巡りという名目に絞ることで、佐渡日帰り旅行を実現しました。日程調整、並びに予約をしてくださったたーぼぅさんには、この場を借りて御礼申し上げます。

 

 本当なら愛車を持ち込んで自由気ままに走り回りたい気持ちもありました。しかしながら船舶で車両運搬すると数万円という莫大なお金を必要とします。

 そういった理由もあり、今回は現地の旅行会社が主催する一日ツアーに参加する形で、佐渡ヶ島の魅力をこの身で感じるべく旅が始まります。

 

 修学旅行を彷彿させる、大型バスを借り切っての移動。新型コロナウイルスの感染防止対策を十分に行われた車両で、最初となる目的地へ向けてバスが走り出します。

 

 その間、気が抜けた私たちはガイドさんの説明を耳に挟みながら、思わずウトウトと眠りについてしまうのでした。

 

 

 台風過ぎの絶景、尖閣湾揚島遊園

 

 目が覚めると、最初の目的地に辿り着いていました。

 尖閣湾揚島遊園という、堅苦しさを感じさせるそこは。

 山に囲まれた地に生まれた者として、どこまでも開けて自由な風景が広がっていました。

 

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 無骨で荒々しさを見せる岩肌。その上や側面に生える、瑞々しい木々。

 そしてその眼下に広がる、見渡す限りの海。

 波が押し寄せる音も、少しばかり激しさを帯びていましたが、耳から脳裏へと通り抜けていくような、澄んだ心地好い音。

 

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 水面も波立っていますが、昨日の雨を考えれば嘘のように穏やかなものでした。

 

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 明け方に降ったのでしょう、雨の雫が木々に付き、滴り落ちそうです。ぼかした背景の雫も、小さな珠となって写すことができます。

 晴れの天気では不可能な、初秋に相応しい侘び寂びの情景。この緑も、一ヶ月もすればまた違ったものとなるのでしょう。

 

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 海面に顔を出す児島で羽根を休める海鳥たち。吹き付ける海の風に耐えるかのよう。

 

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 普段なら遊覧船が行き交い、たらい舟を体験できるとのことでしたが、今年はそれも止む無く中止に追い込まれているそうです。

 

 各地の名産や名物が、例年通りになることを切に願いながら、切り立った岩肌と海の鬩ぎ合いをカメラに収めていきます。

 

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 引き込まれそうになるような、幾重もの青が重なった海も。

 

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 水に削られ、風に削られた岩盤も、色とりどり。手前の木々も、奥の山も、それぞれが持つ色を見せつけるかのように生き生きとしていました。

 

 

 

 佐渡ヶ島の旅は、まだ始まったばかりです。

 

 今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

 それでは、また次回まで。