白兎と雪狼の、果てなき旅路

ドライブやドライブや写真撮影を趣味とし、その他、HSPやAセクシャル、イジメ。精神的・心理的なことについて綴っていきます。

【Aセク・LGBT】受け入れられなくても ~然れど、寛容することはできないこともある~

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 ※注記※

 本記事ではLGBTやセクシャルマイノリティについて述べています。

 セクシャルマイノリティは分類などできない程複雑なものですが、当事者の一人として、本音の数々を綴っていきます。

 個人的に憤りを感じたこともあり、汚い言い回しや皮肉、嫌味が並ぶこととなりますが、どうかご容赦ください。

 ※注記終了※

 

 

 

 先日辺りから、セクシャルマイノリティに障る発言をした某議員さんが差別的発言だとされ、連日報道界隈を賑わせています。

 恐らくご本人は「異性と結婚して子を増やせ」と言わんばかりの発言のみならず、謝罪どころか開き直る有様。

 流石議員様、お高い身分にいらっしゃる方々はどうも想像力に欠けていると見受けられます。

 

 それだけでなく、報道に関わる方々も同じことが言えるような気がしてなりません。

 話題に上げることは簡単ですが、安易に「LGBT」という言葉に食いついて報道する方々も、報道して目を向けてくれれば御の字。表向きに非難するだけで、裏に隠れた当事者たちの心境や思いを真に理解するつもりはないのだろうな、と冷めた感情しか浮かばない【やさぐれ紳士】白兎です。

 

 

 皆さん、こんばんは。如何お過ごしでしょうか。

 

 

 この話題は波紋を広げ、有名人や芸能人からも苦言を呈する言葉がTwitterを始めとしたSNSでも飛び交っています。

 報道機関などよりも、寄り添うように並べられる言葉。当事者たちが打ち明けづらいことを世の中に発信してくれることは、有り難いことと思うと共に。

 

 LGBTという括りでは収まっていない、Aセクシャルを自負する私としては。

 各企業や団体が積極的にセクシャルマイノリティについて謳ったところで、結局「理解」はされても「受け入れられる」ことはほとんどないのだろうな、と諦めに近い思いを抱いています。

 多種多様な人間を、と言いながらも。研修や講座で聞くだけでは性に関する事柄は決して理解されないだろう、と思う為です。

 当事者ですら困惑する自分自身の性への考えは、語りかけること程度で理解できる程、簡単ではないはずなのだから。

 

 

 今回は昨今理解が進み始めたと言われていたLGBT、セクシャルマイノリティに対して、暴言とも差別的な発言が大体的に報じられたことを受けて、世の中で未だ流布し解消されない性に対する考え。

 当事者が打ち明けたところで異物扱いされかねない世の中で、未だいることを。

 そして私個人として、それらが受け入れられなくてもある程度は仕方がないと思いながらも、それでも、差別的な発言は看過することも許すこともできない憤りを抱いたことを、綴って参ります。

 

 過去にAセクシャルやセクシャルマイノリティについて綴った記事は、こちらからご覧になれます。よろしければ、ご閲覧いただければ幸いです。

 

 

rayleonard-00.hatenablog.com

 

 

 

 

 

 LGBTを貶す発言をするヒトから見れば、セクシャルマイノリティは他人事

 

 

 セクシャルマイノリティに関する問題は、これまでも幾度となく話題となり、切っ掛けとなって世に知れ渡り、認知されてきたという残念な一面があります。

 少し前の話になりますが、「女性は子供を産む機械」「装置」ととんでもない発言をした元大臣の発言です。

 これは差別云々以前に、人を人として見ていないことが露呈しました。何を思ってこのような暴言を吐いたのかは本人のみぞ知ることと思いますが、比喩としてと弁解しても到底済まされないことです。ご本人は日本の将来を憂いてのことなのかもしれませんが、人を愚弄するにも程があると思うものがありました。

 他にも男女格差について様々な意見が行き交い問題を作る発端となる失言も見られました。海外ではLGBTについて理解を求める運動が盛んに行われていますが、日本では啓発運動が良い所で留まり、鳴りを潜めてきました。

 

 そんな折、今回話題となっている議員の発言はあまりに唐突でした。その文言に、怒りすら覚える程でした。

 

「バイセクシャルとトランスジェンダーは生まれつきだが、レズとゲイについては広がれば〇〇区が滅んでしまう」。

 

 ……ほぉ、左様ですか。

 

 この御仁、理解を進めようというつもりは更々ないことはわかりました。。

 定義?しているつもりなのかもしれませんが、そもそもセクシャルマイノリティは生まれつき、本能として持った性に対する思いや考え方なはず。それをまるで害悪な存在だと言っているような発言は、仮にどう弁解されても謝罪されても許せることではありません。

 

 おまけにこの御方、子供も孫もひ孫もいらっしゃるとのことです。そんなご自身の生き様を、正当化するかのように誇張したというインタビュー記録もあります。

 

 ……そうですか。

 つまり、貴方のように結婚して子を育むことが「普通のこと」という認識なんですね?その偏った「普通のこと」から漏れる人たちは、子孫繁栄に携わらない害と言いたいのか?そのような人たちがいることで、日本社会は破綻すると?

 

 随分な物言いですね。結構なことです。

 しかし「普通」でないことだけで、そこまで言われる筋合いはありません。

  

 人の思いや感情、考え方はある程度定義できたとしても、完璧に分類することなど不可能です。喩え部類として近いものがあっても微妙に違っていたり、定義文を見て「うーん、それはないかな」と人によって全く異なる感じ方や解釈の仕方があります。

 ましてやセクシャルマイノリティは性に関することもあり、とてもデリケートで安々と触れられたくないことです。安々と公言するどころか、受け入れられることも簡単なことではありません。

 

 それを蔑ろにし、更に迫害するような発言をする御仁は、挙げ句に開き直って「自分の思ったことを言っただけ、謝罪する考えはない」という捨て台詞にも似た言葉。

 

 何区の何党所属議員の方かは知りませんが、もう謝罪も何もいりません。

 セクシャルマイノリティの話以前に、頭が凝り固まったような方と仲良くしたいと思う程、私の心は広くありません。どれだけ偉くてお金持ちなのかは知る気もありませんが、自身の考えを曲げられなくなった老害はさっさとご退場願いたいところです。

 

 しかしながら、事は簡単ではありません。

 揚げ足を取るように報道する、メディアにも問題があると私は考えています。

 

 

 

 

 セクシャルマイノリティを出汁にすれば視聴が伸びる、そんな考えが見え透くマスコミ

 

 

 近頃の報道関係は事実を隠蔽し、自分たちにとって都合の良い形に内容を改変して一般人である私たちに情報を流している、と盛んに騒がれるようになっています。

 「マスゴミ」と揶揄される酷い有様ではありますが、個人的には賛同します。

 

 何故なら、一つの問題や発言に食らいつくようにこぞって報道するだけで、それに対する説明やフォローがないことにあります。

 

 今回のセクシャルマイノリティについてもそうですが、発言した議員を「問題発言した」ということだけを伝えるだけで終わっています。剰えそれだけで「悪」と決めつけて悪者扱いして祭り上げるかのようにして、時が過ぎれば賞味期限切れとばかりに触れられることはほとんどありません。

 

 私の考えになりますが、仮に誰かの発言が問題だったというのであれば、「どこが問題になるのか」ということ。問題として取り上げるのであれば、その「基準」となるものがどういったもので、どの部分に抵触するから「この発言はマズイだろう」というところまで情報を示すのが、情報提供者として成すことなのではないかと思っています。

 

 今回に限れば、「セクシャルマイノリティに反する問題だ!」と大体的に言われても、人によっては「セクシャルマイノリティって、何?」となる人も少なからずいると思います。

 そのような情報も示すことなく、まるで揚げ足を取るようなやり方は、個人的に違うのでは、と思えてなりません。

 

 セクシャルマイノリティは、一言で説明できるような簡単なものではありません。しかしそれでも、ある程度の情報を提供しないのであれば、単なる野次馬と同等です。

 善悪で判断できない事柄こそ、情報を指し示し世間に知らせるのが、マスコミの仕事であり本命なのではないでしょうか。

 誰かを貶める、煽るような情報しか出せないのなら、それこそ不要なものだと私は思います。

 

 

 

 

 受け入れられることは難しい。それでも差別的な発言は、許す気はない 

 

 話を戻します。

 この度セクシャルマイノリティについて堂々と発言された議員さん、恐らく今後は進退を含めた情報程度しか我々には届かないと思います。

 

 正直なところ、そんなことはどうでも良いことです。

 

 私が最も思ったことは、LGBTやセクシャルマイノリティは、程度の差はあれどやはり受け入れられることは難しいことなのだなと痛感したことです。

 

 少子化が進み、これからの日本を支えていく人材についての憂い。それだけでなく、年金や国債といった現実的な話を前には、私も抱える性に対する考え方は蚊帳の外。もっと言えば、そのような問題を危惧する方々から見ればただの害悪なのかもしれません。

 

 色々と意見は出るでしょうが、私としては無理もないか、という諦めに近い感情しか湧きません。逆に安易に知った顔されるよりは良いのかな、なんて思うほどです。

 逆の言い方をすれば、セクシャルマイノリティについて理解を強要するようなこともまた、それはそれで違うのかなと思うのです。

 

 何故なら、当事者の性に対する考えや意識は、その人にしかわからないことだから。定義されていても、理解を促す啓蒙活動を以てしても、理解はできても納得はされないでしょうから。

 

 私が抱えるAセクシャルは、他人に恋愛感情も性的欲求も抱けないものです。それを口にしたところで、「いい相手に出会ってないだけ」「そんなこと言って、本当はムッツリなんだろ」と、心無い言葉を受けてきました。

 そして「そろそろ相手を見つけて、可愛い子どもを育てないとな」と言われた時が、一番ショックでした。

 そうしたい、という思いが湧き上がらないのに……。

 

 故に受け入れられることは、私は進んで望むません。寧ろ触れないでくれれば、私はそれで構いません。

 

 然れど、本記事で取り上げた発言は、あからさまに「人として失格」「『普通』の生き方をできない人間が増えれば、国が滅ぶ」といった内容とも捉えられます。

 そのような、例外に漏れた人を人間扱いしないような言葉は、私は許すことはできません。

 

 普通でないだけで、異物扱いするのか。

 異性を愛し、子を育むことができない考えや本能を持つ者は、人ではなく人形だとでも言いたいのか。

 

 なら、そうすることを「普通」と定義する理由だけでなく。

 特定の性にしか興味を抱けない、もしくは全く興味を持てない人間もいることを。

 許容するまでとはいかなくても、少なからず存在していることに、少しでも目を向けてくれる日が来ることを願うばかりです。

 叶いもしないかもしれない、願いを。

 

 

 今回もご閲覧いただき、ありがとうございました。

 それでは、また次回まで。

 

 

 

 

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