【車・写真】愛車と行く、冬と春の伊豆旅行 ~廃線間近の、伊豆クレイル~
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皆さん、おはようございます。如何お過ごしでしょうか。
今回は、前置きは省略して。
愛車と行く、冬と春の伊豆旅行記。
今回は、そのメインイベントの一つである。
伊豆クレイルという、観光列車に乗って。
日頃、余り列車紀行について、綴っていきたいと思います。
今回は文章少なめ、写真多めの記事となります。
大雪の荒れ模様は、一晩経って、春の陽気に
前日の移動で草臥れていたのか。加えて、ブログの下書きを進めていた為か。
起きたのは、8時半過ぎでした。
部屋のカーテンを開けると、そこには晴れ晴れとした青空が。
広がってはいませんでした。
しかし、部屋から見える愛車や駐車場の路面状況を見た限り、明け方まで雨が続いていたことが伺えます。
更に窓を開けて、海風によって運ばれてくる、潮の香りを肺一杯に吸い込んで。
吐き出す息は、白くもならず。
暖かい、と感じるにはもう一歩、というところではありましたが。
思い切り晴れることも、雨が降ってきそうな両極端な気候ではなく。
旅を楽しみ、写真撮影するには絶好の状況でした。
そんな春の陽気に包まれる、伊豆を案内してくれる親友と早速合流し。
メインイベントの準備の為に、移動を開始します。
伊東駅から神奈川方面へ向かい、目指すは小田原。
そこで、搭乗する列車を暫し待ちます。
東海道線を始めとする、首都圏でも良く見かける列車たちが行き交う中。
目的の列車が、ホームへ入ってきました。
その瞬間を待ち望んでいたかのように。
実際に乗り込む人も、列車を撮影しようとする人たちも、一斉にカメラやスマホを構え始めました。
それが。
写真の横断幕の左側に映る車両、伊豆クレイルです。
※私は人だかりとカメラを構えるタイミングを誤り、ピントがボケたり人が写り込んでしまう写真ばかりになってしまった為、ボツの連続に終わりました※
観光列車・伊豆クレイル
一応、地元にも小海線というローカル線が走っております。
通常は学生の方々が利用する列車ですが、この小海線。
実はJR東日本が列車を走らせ、駅が所在する標高点が上位10位以内のほぼ全てを独占する程の高い標高を走る列車として有名です。
その筆頭である、高原野菜と眼の前に広がる八ヶ岳を一望できる、野辺山駅には。
大して大きな駅舎もなく、お土産屋も疎らでありながらも、連日人だかりができるほどだそうです。
地元故関心が薄かったということもありましたが、この路線にも観光を目的とした列車を「HIGH RAIL 1375」という観光列車を走らせています。
この1375という名称は、列車が通過する最高地点が海抜1375mであることを元に付けられているとのことです。
地元だから、いつでも見に行ける。
地元だから、旅行計画を立てる必要もなく。
そういった思いが、却って興味関心を失わせ、これまで敢えて調べたり実際に乗ろうとも思わなかったのだと思います。
※この列車は、実際に友と共に乗りました※
話が逸れましたが、今回搭乗した伊豆クレイルという列車。
2016年に運行を開始。
「大人に適した列車」という意味を冠され、飲食サービスやグッズ販売を兼ねる観光列車として運行されています。
※以下写真は、PENTAX純正18-135標準レンズにて撮影※
写真は、伊豆のミカンを惜しみなく使ったジュース。ボッタクるような値段では決してなく、ミカンそのものの甘みとスッキリした飲み味でクドさはなく、旅のお供にもピッタリです。
車両は僅か4両という短い編成で、全てグリーン車扱いです。
1両目はお弁当と飲み物が予め用意された、純粋に列車に乗りながら食事を楽しむ車両。
2両目は売店となっており、座席は簡易的なソファーだけが置かれています。ここで飲み物といったお買い物をし、各車両へ持ち帰ってくるようになっています。
3両目は1両目と同じ趣きながらも、座席が完全個室化されており、親しい人々とより談笑を弾ませ、列車の旅を楽しむことに特化しています。
最後の4両目は比較的通常のグリーン車と近く、食事サービスはないものの、飲み物は売店で購入することができる為、然程利便性にこと欠くような印象はありません。
逆に食事に目が行かない分、ゆっくりと流れる伊豆の風景を楽しむことができる分、景色を堪能したり写真撮影したい方には嬉しい設計になっています。
今回私たちが乗ったのは、4両目。
新幹線では荷物置き場になる座席上には、BOSE製スピーカーが各所設置され、緩やかな音楽を流しながら、時間を忘れさせてくれます。
お酒を入れて勢い任せに楽しむような列車ではなく。
純粋に、「大人の為の列車」という言葉がピッタリ。そんな印象を受け取った車両でした。
片側二席という座席設計もあり、約2時間弱の間、私も友と色々なことを語りました。
時間が許されるのなら。
いつまでも乗っていたい。
そんな感情さえ抱いたこの列車は。
今年の6月を目途に、運行終了が予定されています。
初めて乗ったはずなのに、また、乗ってみたいと思った列車は。
これが、始めてなのかもしれない、と今でも思っています。
のんびりとした時間を味わいながら伊豆を行く
通常の特急や急行列車であれば、小田原~伊東は1時間弱で到着する距離です。
しかしこの列車は、「観光」というものに拘りを持っているのが特徴でした。
停車しても、乗車口を開けないまま10数分停まり続けたり。
各駅を出立する旅に、駅長さん始めとする駅員の方々が見送りするという徹底ぶり。
写真は、熱海駅を出発した時の見送り場面です。
現代の日本は。
時間に、仕事に追われに追われて。
休息したり、「時間を忘れて」何かに浸る、ということを忘れてしまって。
休むどころか、一息入れることさえ少なくなっている
そのようにさえ、私は感じてしまいます。
そんな社会全体に。
「飲まれるな!」と優しく鼓舞してくれるかのように。
兎に角、ゆっくりとした時を楽しむことを。
伊豆という、海と山が両立する景色を楽しむことを。
言い方を、私なりに強引に言い換えるとするならば。
普段抱える、仕事や社会からの悩みや葛藤なんて忘れて。
目の前の景色を、列車に乗ることを、目一杯楽しんで、癒やしを感じてもらいたい。
そんな強い意志のようなものさえ、感じる程でした。
車窓から望む景色も、絶景ばかりでした。
自衛隊のヘリでしょうか?
シャッターを切り、トンネルを抜けていくに連れて。
朝立ち込めていた雲も、すっかり疎らとなって。
陽光眩しい、晴天に恵まれました。
そして、昨年の丁度今頃だった。
アクセラのオフミーティングが開催された、長浜海浜公園を後にしながら。
時間という数字だけ見れば、長いとさえ思った乗車時間もあっという間に過ぎ去り。
伊東駅に降り立った私たちは、見送る駅長始め駅員さんたちと共に。
喩え、束の間であったとしても。
24時間という、限られた時間を忘れ去って。
憩いを齎せてくれた車両を、見送りました。
尚現時点では、この車両の予約は早くも満席となり、乗車することも難しくなっているとのことです。
いつかは、限られた空間に人が押し込まれるという電車というものを毛嫌いして。
隣に座る人や、抑えられない感情からか騒いだり、泣き叫ぶ子供に辟易してきた私は。
出来ることなら、電車というものに乗ることを避けてきました。
然れど、電車には電車の。
車とはまた違った、身体を、精神を休められる場であることを。
急ぐ心さえなければ、ゆっくりと乗り続けていたいとさえ、思える時間でした。
電車から降りた私たちは。
再び愛車に乗り込んで、まだ見ぬ地を目指していくこととなりました。
ひとまず、今回はここまでといたします。
今回もご閲覧くださり、ありがとうございました。
それでは、また次回まで。