白兎と雪狼の、果てなき旅路

ドライブやドライブや写真撮影を趣味とし、その他、HSPやAセクシャル、イジメ。精神的・心理的なことについて綴っていきます。

【車・趣味】早春の東北へ ~雪深き山奥で輝く、秘境の温泉街~

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  すっかり日暮れも遅くなり、夜の帳が下りるまでの時間が長くなって参りました。

 同じ時間を、同じルーティンで、繰り返す毎日。それでいて日が長くなっただけでも、明るい夕焼け空を拝むことでホッとするのは、私だけでしょうか。

 春は、もうすぐそこまで来ている。

 ありきたりな思いと言葉ながらも、感じるものは、何度歳を取っても新鮮。

 そんな予感と喜びに似た感情が私を包む日々が続いています。

 

 

白兎3

 

 

 はい皆さん、こんばんは。【やさぐれ紳士】白兎です。如何お過ごしでしょうか。

 

 新キャラを、またもや作って参りました。アフレコ内容は相変わらずですが。

 

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 刀で全身武装し、髪型や色は現在の私に近いものを選んでみました。煙草も咥えてもらいました。

 

 前座は、この位にして。

 

 松島、瀬見温泉へ趣きながら。

 地震や新型コロナの災禍により、その魅力を楽しめぬまま進む道中。

 「期待しても、結局報われないのか」という、いつの間にか抱き定着してしまった私の思いが駆け巡り始めていました。

 その矢先、圧雪と氷道に苛まれながら辿り着いた最終目的地は。

 色々言いながら過去に縛られ続ける私を、厳かでありながら温かく迎えてくれるのでした。

 

 今回は前回に引き続き、早春の東北の旅で邂逅した地で。

 それまでのフラストレーションや不満が、余りに小さくて馬鹿馬鹿しく思わせた景色に魅了されたこと。

 その満足感のまま宿泊地へ帰る途中、勘違いも思い込みも甚だしいとんでもない勘違い恥を露呈することとなったことを綴って参ります。

 

  

 

 

 

 山奥に佇む秘境、銀山温泉

 

 

 瀬見温泉で一息付くこともできなかった我々は、悪天候が続く山形県内を不完全燃焼のまま駆けていきます。

 疲れと不満を抱えながら迎えたのは、雪かきもできず塩カルによる除票もままならない、か細く険しい県道。

 対向車がすれ違えるかどうかかも怪しい、余りにも余裕なく頼りない道。

 

 地理に疎い私は、車を走らせながら思うことがありました。

 

 険しいを通り越した道の先に、相応の価値があるものがあるのだろうか。

 口コミや噂での評価は高いと聞きながらも、実際は、情報に踊らされているだけではないのか。

 そんな憶測が、如何に矮小で卑しい考えであったかを、すぐに思い知らされることとなりました。

 

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 雪の中、ぼんやりと灯される灯り。アニメの世界か何かに入り込んでしまったかのような幻想的でありながら、一帯を包む温もりに似た柔和な雰囲気。

 

 険しい冬道を抜けた先に佇む、銀山温泉。

 

 口コミを始めとする情報は、飽く迄参考程度に過ぎないこと。

 現地入りして初めてわかることは、沢山ある。

 それを、この身を、肌を通して理解した瞬間でした。 

  

 

 日本一予約が取れない温泉地

 

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 話によると、銀山温泉の宿は日本一予約が取れない高級旅館が立ち並んでいるとのことです。

 最低でも一泊2万円、シーズンや食事次第では5万円を軽く超えて参ります。

 温泉街の間に流れる川のせせらぎ、生活音や雑音すら雪が吸収しているかのような静寂さ。宿泊客だけでなく観光客も多く歩く周囲は、それでも厳かさの前に心地好ささえ齎していました。

 

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 ガス燈を思わせる街灯も、雰囲気を作り出す為に一役買っています。溶けかかりながらも残る雪が印象的でした。

 

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 宿の方の遊びココロでしょうか。灯籠の上にアヒルのおもちゃが乗り、訪れる人たちをもてなしています。

 

 昼間帯の暖かさから寒さが緩み、屋根から次々と雪の塊が落ち始めてきました。

 万が一直撃すれば大怪我で済まない為、頭上に注意しながらシャッターを切っていきます。

 

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  そして、日が落ち。その時間が訪れました。

 光が乏しく普通に撮ると真っ暗になってしまう為、即興で橋の欄干を足場としカメラを固定してシャッターを切ると。

 

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 日暮れ前の厳かさとは違う、綺羅びやかで見る者を圧倒する夜の街へと姿を変えていました。

 

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 江戸時代から続く、生きる摩天楼と表現すれば良いのでしょうか。

 感嘆の声すら出せず、ひたすら溜息を零すことしかできませんでした。

 かつては銀の採掘地としながら、温泉街となり復活した歴史を刻むそこは。

 近代的、デジタル的なものを忘れさせる煌きと華麗さを醸し出していました。

 

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 修繕を経ながらも、今尚残り続ける風景。情報に塗れた現代人を、解放してくれる場所。

 

 道中の雪や霰、コロナ禍による弊害を受けながらも辿り着いたその地。

 単に美しいや綺麗といった言葉では言い表せない。

 ですが、純粋にこの空気にずっと浸っていたい。
  そして、またいつか訪れたい。今度は、願わくは泊まる為に。

 いつまでも、この空気が、雰囲気が残っていてほしい。

 勝手に訪れながら、身勝手な思いを残しつつ。

 名残惜しいまでの思いを抱えながら、銀山温泉街を後にするのでした。

 

 

 蔵王を巡り、とんでもない赤っ恥

 

 生きることは、それだけでストレスと評されることもあります。

 

 実際私もその一人で、人間関係に始まり「お金の為に務めている会社」がいつのまにか「会社の為に生きている」に変わりそうになった時期も相俟って、相当のフラストレーションを抱えていました。

 

 銀山温泉の風景を拝み、すっかり心の葛藤やら苛立ちを溶かすことができた私たちでした。

 

 その気抜けが、拠点であるホテルに近付いた際に珍事を引き起こすこととなりました。

 

 今回取った宿は、白石蔵王のホテルでした。

 実は、この「蔵王」の読み方を完全に勘違いしていたことに気付かされることとなりました。

 

 以下、愛車内でのやり取り。(私を「白」、たーぼぅさんを「た」と表記)

 

白「長かったですね、やっと「くらおう」ですね。ここで(I.Cを)降りていいんですよね?」

た「え?くらおう?「ざおう」ですよ?」

白「は、はい?だって蔵に王だから「くらおう」でしょう……って、あれ。標識、「Zaou」って書いてある……!?」

た「蔵王スキー場とか、蔵王山麓とか有名じゃないですかww「ざおう」ですよ「ざおう」wwく、くらおうwww」

白「蔵王って書いて、どうやって「ざおう」なんて読むんですか!読めないですよこんなのぉ!」

た「(笑い声)」

白「会社の人に「くらおう」に行くんですよって言っちゃったのに……もう何、なんなのこれ死にたい」

た「もしかして、地理弱いですか?」

白「めちゃくちゃ弱いですよ。長野県ってどこの県と繋がってるんでしたっけぇ?(精神崩壊開始)」

た「菅生は読めるのに……ww 昔売っていたスパ王じゃないんだからww」

白「日清!くらおぉ~ぉぉおう(ヤケクソ)」

 

 はい、蔵王を「ざおう」と読めずに生きてきました。スマホやパソコンでの変換も「くらおう」と入力して変換し続けてきました、はい。

 

 地名は難しいんだよ本当に。読めないよバカぁ

 

 宿に着き、遅めの夕食を、ラストオーダーギリギリのホテル内レストランへ滑り込んで摂ります。くらおう騒動で完全におっ壊れた私は、有無を言わずビールを注文して流し込みます。

 

 

 後日、この話をした身内からは「あんたバカぁ?」と某人気アニメキャラばりになじられ。

 旅行のことを話した会社の先輩は、終始苦笑い。

 

  もう、あれです。くらおうがトラウマになっています。マジで本当に。

 

 

 この日は形容できない景色に魅了され、他方で車内で爆笑しまくった珍事が合わさってか。

 追加で購入したお酒を流し入れ、疲れと恥を飲み込みながら寝床に沈むのでした。

 

 

 絶景と呼ばれる世界を、景色を見ることも。

 抑え込んでいるバカさを表に出して、ハメ外して笑いこける時間も。

 

 生きる上で、大切なことなんだと思いながら。

 

 

 

 今回も最後までがお付き合いいただき、ありがとうございました。

 それでは、また次回まで。