白兎と雪狼の、果てなき旅路

ドライブやドライブや写真撮影を趣味とし、その他、HSPやAセクシャル、イジメ。精神的・心理的なことについて綴っていきます。

【生き方・価値観】苛立つ自分、凍り付く感情

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 理由は幾つかあるのはわかっている。

 ここ数日、苛立つ日々が続いて募っているのを感じている。元々苛立った時に怒鳴り声を上げたり人や物に当たることは少ない性格だと自負している私だが、それでも鬱屈とした時間ばかりが過ぎ去っていると思えてならない。

 

 人間関係が最たるものだと自負している、つもりではある。

 例外はあるが、元より人と共にいる時間が苦になることとなることが多い私にとって、今の社会は息を吸うのも草臥れると思うことが多々ある。

 

 

 仕事そのものに対しては、それ程苦痛や違和感を抱かずにこなせているのは幸いなことだと改めて思う。専ら機械を相手にする仕事だけあり、生じた業務に対し基本的に一人で打ち込めることが大きい。

 人と違って、機械は素直だ。こちらが操作した通りに動き、不備があれば不具合を起こす。不具合の要因を特定し修正すれば、大概解決することができる。

 興味や関心を仕事に持ち込むのはどうなのか、という意見があるかとは思うが、少なからず私はそういった思いを大切にしている。いつしか自覚した、一度打ち込めることがあれば、喩え仕事であったとしても飽きずに食らい続ける。満足するまで手を離さず、しかし業務遂行という目的を忘れることなく。

 そうでなければ、私のような人間は恐らく、現代を生き残っていくことはできないだろう。多分、きっと。

 

 

 そう、仕事というものは業務内容だけではないからだ。人間関係という、直接業務に関係のない事柄が大きくのしかかってくる。

 職柄上、社内やグループ会社が大半を占めるとは言え、やはり私にとって人との付き合いは精神的にかなりの苦痛となることが多い。

 弊害、と言っては失礼とは思いながらも、実際に嫌悪すら感じている事実は変えられない。

 

 職場という狭い場所を見るだけでもそうだ。仕事量が飽和している社員がいる一方で、窓際族よろしく与えられる仕事が少なすぎて徘徊している輩もいる。それに対して不満でもあるのか、ブツブツ独り言を並べているのだから、はっきり言って気持ちが悪いし「御託はいいから仕事しろ」と言いたくなる。

 

 新入社員にしてもそうだ。最近はあまり強い言葉で叱ったり指導できないご時世になっていることが、却って弊害になっているように思えてしまう。

 しかし、だ。用があって私の元に来たのはわかったが、よりによって言われた言葉が「今、お暇ですか」だった。

 

 言いたいことはわかる。自分が年上で先輩だから、という拘りのようなものも私は持ち合わせていない。

 だが「それはあんまりだろ」と思うと共に、情けないながら、「暇じゃないです」なんて大人げない返事をしてしまった。

 せめて「今よろしいですか」「お時間ありますでしょうか」辺りが妥当だろう。

 と思いたいのは山々だが、残念ながら私の中では「常識」や「マナー」という言葉も態度も死語と化し化石となっていると改めて思うと共に。

 三十路過ぎて間もない私が言うのも難ではあるが、「これが若さか」と諦めに似た感情すら抱いて久しくいる。

 

 枚挙にいとまがないが、これ以外にも多すぎる人間関係という問題で大分ストレスが溜まっているらしい。

 現に今日、上司へ仕事の進め方について相談並びに現況報告をした時でさえ。

 余りにも的はずれな回答や提案の嵐に、苛立ちで昂りかけていた感情がすっかり影を落とした。

 そんな私の口から出た言葉は、凍り付いて動かなくなった感情の代わりに冷めきったものだった。

 余りに稚拙で、自分勝手な。組織の一人としてあるまじきものだった。

 

 「人員増員により説明する時間の方が増えるので、私一人でやります」

 

 諦観か、奢りか。恐らく後者なのだろうが、その時の私は一切の感情なくそう答える以外の選択肢はなくなっていた。

 それにしても、だ。自分勝手にも程があると、綴りながらこれまた勝手に落胆している自分がいる。

 

 

 つくづく、自分が嫌になる。

 もっと自分が理性で動ければ。もっと人を重んじ大切にできれば。もっと、人と歩み寄って。

 都合の良い言葉を使うのなら、苦楽を共にできるような人間だったら。

 

 妄想に似た考えと共に浮かぶ、ありもしない自分の姿。そして苛立つ一方で感情を凍らせる現実。

 

 恐らくこれからも、解決できずに一人悶々とする日々が続くのだろうと溜め息を吐きながら。

 三十路を過ぎておきながら綺麗な理想をいつまでも抱いている自分に辟易して。

 

 

 吐き出しようのない思いを、酒と共に飲み込んでいるのだった。 

 

 

 

 

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