【車・趣味】時期外れのアクセラ旅路 ~動物園・中盤編~
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皆さん、こんばんは。如何お過ごしでしょうか。
さて、早速ではありますが。
茶臼山動物園、第二弾を綴って参ります。
食事に夢中のアルパカさん
序盤編でも触れましたが、山沿いに造られた茶臼山動物園は各エリアが上下に広がる構造となっており、全ての動物を見るにはそれなりの時間と足腰が必要となります。
閉園時間も迫っていたこともあり、厳選して見て回ることとしました。
足早に移動する私たちに。
そんなに急ぐなよ、と言わんばかりに。園内で咲き乱れていました桜が、私たちの足を止めました。
晴天に映える、白い花弁たち。咲き誇る時は綺麗でも、少しずつ散りゆく桜。
その様を見ると、何だか哀しい思いに刈られます。
様々な命が芽吹き始める、春。
種を繋ぐた為に個としての命を絶っていく、秋。
真逆の季節は、喜劇と悲劇とも。希望と絶望とも捉えられるのかもしれません。
皆さんは、春と秋。どちらがお好きでしょうか。
私は悲劇や哀愁に惹かれるせいか、秋が好みです。
少しの合間時を忘れるかのようにして。桜を見ながら会話と休息を挟んで。
再び動物との触れ合いを求めて、歩を進めていきます。
まず出会ったのは。
「あ?何か文句でもあんのか?」
豊かな毛並みが、ご機嫌斜めであるかのように見せている、アルパカでした。
ラクダ科に分類されるこの子は比較的大型の胴体を持ちながら、首の長さが際立つ見た目で。写真の通り、たっぷりの毛に覆われています。
失礼ながらも、ブサ可愛い、という言葉が似合いそうな動物です。
カメラを構えた私たちに、一度目を向けたものの。
普段から人馴れしているせいか、こちらへ歩み寄るような仕草を取りながら。すぐに餌である干し草を頬張る、自由気ままな様を見せてくれました。
餌を咀嚼しながら、アルパカさんは不図顔を上げました。
干し草が口元に付いているけど、可愛いな君も。
ご飯を食べ切れていないのに、向けられたカメラの存在を感じ取ったのか。
幸せそうで、それでいてお茶目な姿を見せてくれました。
一枚目と二枚目の写真は、同じ子です。シャッターを切る瞬間次第ではこんなにまで差が出る動物たち。
本能のままに生きているからこそ、私たち人間が作りがちな愛想笑いと違って。
愛くるしさを、余計に感じるのかもしれません。
暗室でネムネム、猛禽類
この時訪れた動物園は施設の更改工事が行われていたことも重なり。
本来ならお目にかかることができたはずの、クマエリアは閉鎖されていました。
その道中で、小さなプレハブ小屋のような建物を見つけました。
そこでは、小型の猛禽類が飼育されていました。
入る前に、幾つかの注意書きが羅列する形で掲示されていました。
音に敏感なので、ガラスを叩かないことと。カメラを使う際には、フラッシュ厳禁。
こういったことを明示しないと、守らない人もいるのかなぁ、と正直落胆しました。
それは、それとして。
飼育小屋は、暗幕で外界の光を絶ち。鳴き声一つない、静寂と暗闇が満ちていました。
そこでは。
正確な種類はわかりませんが、フクロウが目を閉じたまま鎮座していました。
室内が暗いために中々ピントを合わせられない中。レンズの開放を最大にして、感度を少し上げて、明るさを微調整して。
夜行性のフクロウは、昼間帯は眠いのでしょうか。
森の賢者とも言われる狩人は、ひたすら眠り耽っていました。
お隣では、小屋で唯一目を開けたチョウゲンボウ。
小型で可愛い見た目ですが、立派な猛禽類です。初めて見る鳥でしたが、この子はハヤブサ科に属し、雄は頭と尾が青灰色であるとされています。
猛禽類は絵になります。獰猛さと精悍さを持ちながら、時折見せる仕草は可愛ささえも感じる程です。
お次は、こちら。
眠たげな目のままカメラに感づいたのか、こちらを見るのはオオコノハズクです。
フクロウの仲間ですが、聴覚としての機能はないものの、耳のように立った「羽角」を持っています。
過去一度だけ、「フクロウ居酒屋」という飲み屋に行ったことがありました。
ガラス越しに複数のフクロウを眺めながら、お酒を楽しむという一見変わった趣向のお店でした。
その時のフクロウたちは、大きな目を広げて首を左右に振る様が可愛かったと記憶しています。
時間とタイミングが合えば、この子たちの鋭くもつぶらな瞳を見られるのかもしれません。
ふれあい広場で駆け回る兎
猛禽類エリアを離れ、今度はふれあい広場と称される場所に到着しました。
エリア内には、子どもたちが動物を実際に抱きかかえている写真が、幾つも展示されていました。
兎のように見えますが、こちらはネズミの仲間であるマーラという動物です。
脚が細く、毛の量が少ないことが兎との違いです。
同じエリアでは。
カイウサギたちが、忙しなく動き回っていました。
カイウサギは野生の兎であるアナウサギを祖先とし。ペットとしてだけでなく、その他用途として利用できるよう品種改良されたウサギたちの総称です。
白黒の毛を持つ、ネザーランドドワーフと思われる子や。
この子は純白の長い毛を持つ、アンゴラでしょうか。
身体の小ささだけでなく俊敏さも兼ね備える兎たちは、止まったところを狙ってカメラを構えても。
次の瞬間にはファインダー内から消え去ってしまうことが多く、写真に収めるにも苦労しました。
それでも必死にカメラを向け続けたのは。
私が生まれ年が卯年であり、HNの元となっているせいなのかもしれません。
日向でお昼寝、タヌキたち
撮影を試みようとした動物も沢山いましたが、隠れ家とも呼べる木の空洞や。宿舎に入り込んで姿を見せない子もおり。
中にはマンホールの中に入り込んで、飼育員さんでさえ苦笑いさせるような子もいるそうです。
日も傾き、夕刻が迫り始めている中。身を隠すかのように、各々がお休みに入り込み始める中で。
意外な形で休む姿を見せてくれた動物がいました。
その子たちは、暮れゆく日を浴びながら。夢の中で駆け回っているのでしょうか。
童話が元となっているせいか、お腹がポッコリで鈍そうで。人を騙すような狡猾さばかりが植え付けられていますが。
目の前のタヌキたちは、イヌ科に分類されています。一般的なイヌよりもたっぷりな毛を纏っていますが、真正面から見れば精悍な顔立ちを見せてくれます。
が、しかし。
何これ可愛い。
給餌用か給水用か。
容器にすっぽり収まった様は、かつて猫鍋という言葉を彷彿させるかのように。
身体を丸めて眠りながら、果たしてどんな夢を見ているのだろう。
見た目の可愛さも去ることながら、そんな思いさえ抱いていました。
然れど。実際に見せてくれる動物たちの姿は。
生存本能に従うからこそ率直でありながらも、余りにも力強くて。他の存在からの意見や意志の介入など受け入れないと、無言の威圧と共に発していました。
その姿が、こちらになります。
可愛いだろこいつら。死んでるように見えるけど、嘘みたいだろ。添い寝してるだけなんだぜ、これで。
カメラを構えるまでもなく、目の前で広がる光景を目にした私は。
理性が振り切り掛けていました。
言葉は短絡的になりますが、一言でこの場の心境を言い表すとするなら。
ズルいよ、君たち。可愛すぎる。
備忘録として綴っている今だからこそ。俯瞰的に自分を見ることができていますが。
あの時は。
許されるのであれば、一緒に添い寝させて……と危ない心境に陥りかけながらも。
シャッターを切ることで、何とか理性を保つことができていたのだろう、と勝手ながらも思い込んでいます。
今回はここまでとして。
次回は動物園の終盤編を綴っていければと思っています。
御閲覧くださり、ありがとうございました。
それでは、また次回まで。