皆さん、こんばんは。如何お過ごしでしょうか。
前置きは短めにして。
アクセラ旅路の第二弾。
茶臼山動物園にて、カメラを構えながら活き活きとする動物たちと触れ合ってきたことについて、綴っていきたいと思います。
写真が多い為、動物園に関する記事は幾つかに分けて参ります。
記憶朧気な動物園
山に沿うような形で造られた茶臼山動物園。
その道中も高山地帯に良く見られるヘアピンカーブや狭い道幅、そして勾配が波状攻撃の如く立ちはだかりました。
しかし、小排気量とは言えど。ディーゼルエンジンとターボを搭載した我が相棒は、私たちを乗せて、難なく登り続けていきます。
そして、到着した茶臼山動物園。
来園したという幼い頃の記憶は、やはりありませんでした。
一服しながら眺める、老朽化が進んだ入園ゲート。入り口近くに設けられた、少し古ぼけた子供用の自動遊戯具。
長野県でも北に位置する篠ノ井は、3月でも桜が満開となっていました。
その情景が相俟ってか。どこか、哀愁漂わせる雰囲気でした。
ですが、入園料が大人でも600円という良心的でありながらも。
迎えてくれた動物たちは、様々な表情を私たちに向けながら。野生ならではの、勇気と元気を分け与えてくれるのでした。
肉食獣の上位者にして、威厳さと茶目っ気溢れるネコ科たち
入り口から、歓喜する子どもたちの声が聞こえてきます。
そこには、肉食獣の象徴であり。力強さと誇り高さを持った動物が、人間の目を奪って離しませんでした。
百獣の王と称される、ライオン。
厳かで余裕さえ見せる風貌。
……とは、少し違ったようです。
というのも、どうやらこの子たちはお見合いの真っ最中とのことらしく。
檻越しながらも、二頭が互いを見つめ合う姿。
雄の子はすっかり魅了されたかのように、眼前の雌の子に釘いるような目線を見せながら。
いつの日か妻となるであろうパートナーを、護ろうという決意と優しさのようなものを感じさせながら。「俺と来いよ」と言わんばかりの余裕さに満ちた瞳を魅せて。
撮影する私の方が惹かれる思いに刈られる始末でした。
正面からでは、主に雌ライオンしかお目に掛かることができませんでしたが。
実は檻の中で過ごす雄の子も見られるよう、裏口とも呼べるスペースがありました。
そこで偶然にも、給餌の場面に出くわすことができました。
飼育員が、雄ライオン君に付けられた名前を呼びかける、優しい声が響く中。中々動かずにいるその子は、私たち人間の視線を浴びているせいか。
何ですかこのつぶらで優しくて可愛い目は。
先程まで雌の子に向けていたいた、百獣の王の威厳さはどこへやら。
「うん?何々、どうしたの??」
視線が集まる余りに、困惑するかのように見開かれた瞳と緩んだ口元。
このような仕草や表情をお目にかかることは、多くないと思いながらも。
お見合いという中でありながらも、私たちヒトに対しても。
無垢なのかもしれない。それでも、この子が見せる眼差しは。
どこまでも真っ直ぐで。優しくて。
檻の向こうにいる雌の子と、仲睦まじい仲となって。結ばれることを切に願わせるものを感じざるを得ませんでした。
その横では。
雌のアムールトラが、気忙しく動き回っていました。
この子は茶臼山動物園に移って間もないらしく、環境に戸惑うようにしながら。
歩き回ることを、ひたすら繰り返しておりました。
獰猛な瞳の奥には。
私たち人間が。知らない場に放り出されて、戸惑うことと同じようにして。
不安に満ち溢れていたのかもしれません。
動物として生きる強さや武器を持っている彼女らでさえ。同じ行動を繰り返すことで、怯えを掻き消そうと必死になっている様を見て。
頭脳ばかりが進化して、闘う為の武器を失った私たち人間が、如何に矮小な存在であることを、感じる瞬間でもありました。
願わくは。この子も逸早く環境に順応して。
元来持つ強さと余裕さを取り戻して。観に来る人たちに誇るかのように振る舞える日が来ることを、願わずにはいられませんでした。
開放された敷地で、自由に振る舞うウシとウマ
個人的な趣向から、どうしても好きになれないお猿さんエリアを無言のまま通り過ぎてやってきたのは。
草木を主食とする、草食物エリア。
そこには、かつてイチロー選手が活躍した球団名となった動物。
鋭く長い角を持つ、オリックスが待っていました。
詳しく知らなかった私は、その立派な角と容姿から、ガゼルの仲間と勝手に憶測していました。
しかしオリックスは、種としてはウシ科に属している動物です。
その証拠に。
角を金網に当てながら放つ声は、「モォ~」という、牛の鳴き声そのものでした。
知らないことは罪なのだろう、と思った矢先。
テレビでも紹介されることは多いながらも、実際にお目にかかることは少ないシマウマたち。
オリックスと金網で隔てれらながらも、同じ区画で生活を共にしていました。
閉園間近となり、飼育員さんに名前を呼びかけられいるにも拘らず。
身体がかゆいのか、地面に身体を擦り付ける様は躍動感に満ちていて。
野生を忘れてなどいない、と言わんばかりの迫力でした。
しかし程なくして、飼育員さんの柔和な声に導かれて宿舎に戻っていく姿を見て。
思わずクスッとしてしまいました。
激しい傾斜に負けない脚を持つシカとウォンバット
場所を移動し、場合によってはツ○やウ○コを吐いたり投げてくるサル類の前を素通りして。
案内では動物の名前が記されていながらも。人間では登山用具でも使わなければ落下するであろう傾斜地帯が広がっていました。
案内板には、「大きい声を出さないでください!」という警告文。
それに従って、カメラのズームを使いながら様子を窺っていくと……。
見つけました。
ニホンカモシカです。
この子たちも来園して間もないようで、まだ環境に慣れていない様子でした。
カメラレンズがピントを合わせる為に動く、小さなモーターにさえ反応して、翻るかのように逃げ去ってしまいました。
人間でも、同じことが言えるのかな、と思う瞬間でもありました。
いきなりカメラを向けられて。レンズ越しと言っても、視線を一気に向けられれば。
逃げたくも、なるよね。同じ状況なら、私もそうするだろうから。
ただでさえ慣れていない神経を逆撫でするようなことをして、素直にごめんなさいと思いながら、その場を立ち去って。
少し離れながらも、似通った環境で生きる動物に行き合いました。
景色に紛れ込むようにしながら、地面に生える草を食べるのは。
ガンダ○では兵器名として使われることもありながら。
この目で見るのは初めてである、ウォンバットが自由気ままに過ごしていました。
生態的は異なるものの、コアラに近いと言われているそうです。
ウォンバットという言葉を聞き、本気で「ウルヴァリン」や「タスマニアデビル」を本気で想像しました。
が、ウォンバットの皆さん。
本当にごめんなさい。勘違いにも程がありました。
食性も攻撃性も大人しく。
他の来園者が近くにいても、下手に威嚇しようとも、逃げようともしませんでした。
大人しい性格に。満開を前にする、手前の桜が似合うかのようでした。
今回は、ここまでとしたいと思います。
本記事で撮影した動物たちは。
前記事で簡単に紹介させていただきましたSIGMAの18-300レンズを用いて撮影してます。
撮影した動物たちは。
威厳や生きる自然さを残すことは勿論ながらも。
様々な理由や事情を持つ、私たち人間に。
分け目隔てなく、意外な側面を見せ付けながら。
それでも、愛くるしいとも。可愛さとも呼べる姿を残して来れました。
今回は、ここまでとしていと思います。
御閲覧くださり、ありがとうございました。
それでは、また次回まで。
雄ライオンくんが可愛すぎました。